ドライブ紀行・青森
■下北半島の大間から半島を半周、むつ、野辺地、浅虫から青森市に入り、八甲田に足を延ばす。再び青森市街地から津軽半島を海岸沿いに走り、鯵ヶ沢から津軽西海岸を南下。岩木山、弘前、大鰐から十和田湖に入り、十和田、八戸、そして下北半島に戻るという、青森県を一周するドライブコース。

<目次>(1)函館から大間へ(2)(3)(4)佐井村(5)(6)むつ市脇野沢>(7)むつ市川内町(8)(9)(10)むつ市(11)(12)むつ市大畑(13)(14)横浜町(15)野辺地(16)平内(17)浅虫(18)青森市1青森駅周辺(19)青森市2市内の観光地(20)青森市3青森ねぶた祭(21)(22)(23)八甲田(24)蓬田(25)蟹田(26)平舘a (27)今別(28)三厩 (29)(30)小泊 (31)市浦 (32)中里(33)金木(34)五所川原(35)つがる-柏(36)鶴田(37)つがる-森田(38)つがる-森田の北(39)鯵ヶ沢(40)(41)(42)深浦(43)岩崎(44)白神山地、西目屋(45)相馬(46)(47)岩木山行(48) 弘前1。弘前公園(49)弘前2。観光地(50)弘前2。ねぷた祭り(51)(52)黒石(53) 黒石周辺(54)大鰐(55)碇ヶ関(56)(57)十和田湖行(58)奥入瀬(59)十和田湖温泉郷(60)八甲田連峰南側の温泉(61)十和田市(62)十和田市周辺(63)八戸1(64)八戸2。海岸部(65)八戸3。グルメと物産、まつり(66)三沢(67)三沢周辺(68)東通・尻屋崎(69)風間浦
<青森県内全般観光情報目次>
■青森県全域に関する情報■青森市街地に関する情報■ねぶたに関する情報■八甲田に関する情報■十和田湖に関する情報
■青森県全域に関する情報
青森県のイメージは、ねぶた、温泉、雪景色、漁り火、郷土料理、本州最北端、ストーブ列車など。
青森県の主な観光地は、青森市、八甲田山、十和田湖、奥入瀬渓流、弘前、白神山地、十和田市、八戸、下北半島、津軽半島、五所川原立佞武多の館、十二湖など。
穴場として、 津軽峠樹齢400年のブナの木マザーツリー、田舎館村の田んぼアート。
青森県は「素敵な所がいっぱいで3日間でも周りきれない」という声がある。実際、県域は東西に広がり、面積もとても広い。2つの大きな半島をもっている。現地にいけばこれは半島ではないだろうというほど広い。
「朝に恐山、それから奥入瀬渓流を散策予定です」とか、「十和田湖観光のあと、岩手県岩泉の龍泉洞見物という計画はやはり無理があるでしょうか」などが途方もないことだということが現地にいけば初めてわかる。
「青森県を回るのに交通手段は何がベストでしょうか」とか 「青森の交通のイメージがつかめない。どこをどう回って、どこで宿泊したらいいのでしょうか?」「関東から行くのですが青森へ到着してからの移動を考えると、新幹線と飛行機ではどちらで行くほうが便利ですか?」とかの疑問がある。
例えば、青森県内の回り方の例では、
○1日目:青森空港→黒石経由→暗門の滝→引き返して弘前泊。2日目:弘前→発荷峠→十和田湖→奥入瀬渓流→蔦温泉→猿倉温泉泊。3日目:猿倉温泉→酸ヶ湯温泉→城ヶ倉大橋→八甲田山ロープウェー→青森空港。
○1日目:東北道浪岡IC→五所川原→龍飛岬→蟹田→(フェリー)→脇の沢→大間崎→下風呂温泉泊。2日目:下風呂温泉→恐山→むつ→青森市→八甲田山→奥入瀬→十和田湖泊。3日目:十和田湖→東北道十和田IC。
○1日目:青森空港→恐山→下風呂泊。2日目:大間→仏ヶ浦→青森市泊。3日目:奥入瀬・十和田湖→青森空港。
○1日目:大館能代空港→白神山地→深浦泊。2日目:白神山地トレッキング→青森市泊。3日目:青森市内→八甲田山・十和田湖→大館能代空港。
○1日目:三沢空港→恐山→下風呂温泉泊。2日目:下風呂温泉→仏ヶ浦→八戸泊。3日目:八戸→奥入瀬・十和田湖→三沢空港(13時)、
などの予定が立てられている。
青森県内は、新幹線新青森駅開業もあって、公共交通機関を使用するのも一定程度有効。自家用車で青森まで向かうか、青森でレンタカーを使用するか、いずれにしても県内各地には車で移動することをおすすめ。
Q:「青森を旅行しようかと思っているのですが、現地でバスかレンタカーかで迷っています」
A:「ワンポイントであれば別ですが、青森県内を旅行するには条件が許せばレンタカー借りるべき」
Q:「冬期間普通のタイヤだと厳しいですか」
A:普通タイヤでは絶対無理。
Q:「ゴールデンウィークだと、下北半島、津軽半島はノーマルタイヤで大丈夫でしょうか?
A:「普通の年であれば、ノーマルタイヤで大丈夫。ただし早朝夜間走行には道路凍結に注意したい」
Q:「雪道は人生で3回くらいしか乗ったことないのですが大丈夫ですか?」
A:雪道に慣れていないと自分で運転は差し控えた方がいい。
Q:「青森までのフェリーは?」
A: ○「青森・函館便は、青函フェリー、津軽海峡フェリー。所要3時間30~40分。2等1650円・2700円、車5m17650円。6m20000円、軽16000円。○大間-函館便は、津軽海峡フェリー。1日2便・所要1時間40分。2等2200円、6m16000円、軽12000円。○八戸-苫小牧便は、川崎近海汽船。1日4便・所要9時間。2等4500円、車4m18000円、5m22500円。6m28500円。
「青森へ行ったらお寿司、ホタテの卵の刺身を食べた方がいい」など美味しいものもいっぱいだ。
青森のグルメは、
郷土料理=じゃっぱ汁、貝味噌焼、けの汁、 いちご煮、せんべい汁、そばかっけ、白魚など。
その他の料理=海鮮丼、十和田バラ焼き、生姜味噌おでんなど。
麺類=津軽ラーメン、八戸ラーメン、十三湖のしじみラーメン、黒石やきそばなど。
土産は、
○「生の果実りんご」、各社の「林檎チップス」、JAアオレン「リンゴジュース希望の雫」、青森市武内製飴所の「ほほ紅」「リンゴ蜜」「あっぷるじゅえる」、青森市おきな屋の「薄紅」、青森市三浦醸造の「りんごジャム」、青森市甘精堂の「昆布羊羹」、青森市ヤマモト食品「ねぶた漬」、青森市マルカワ渋川せんべい「味噌カレー牛乳せんべい」、青森市甘榮堂の「芳香バナナ」、青森市青い花の「スウィートポテト」、工藤パンの「イギリストースト」、青森市浪岡町かねさの「味噌」、外ヶ浜町蟹田木戸食品の「玉子豆腐」「ほたて塩焼」、浅虫温泉永井久慈良餅店「久慈良餅」「板かりんとう」
○弘前市しかないせんべいの「らぷる」「こあき」「さくらSENBEI」、弘前市岩木屋の「りんごカレールー」、弘前市ラグノオささきの「気になるリンゴ」(パイ生地の中にリンゴ) 「まるごとりんごパイ」「旅さち」「茶屋のもち」「パティシエのりんごスティック 」「つまんでリンゴEX」、弘前市はとや製菓「青森さんのやさしいスープ」「ソフトりんご」、弘前市小山せんべい本舗の「手焼きせんべい」(アーモンド入り) 、弘前市緋炉弥の「バナナ最中」、弘前市いなみや菓子店の「バナナ菓子」、弘前市旭松堂の「バナナ最中」「うす雪」、弘前市鎌田屋商店の「つがる漬」、弘前市六花酒造の「日本酒じょっぱり」、藤崎町佐藤菓子舗の「ニュートンの法則」、黒石市渋川製菓「せんべい汁セット」、黒石市松葉堂まつむらの「干梅」「しそ巻き梅干し」、黒石市「シソ餅」、黒石市の青森県りんごジュース株式会社「シャイニーアップルジュースねぶた缶」、鯵ヶ沢町の鯨餅
○八戸市菓子処まるみや「黒房すぐり(カシス)」「赤飯まんじゅう」、八戸市アルパジョン「朝の八甲田」チーズケーキ、八戸市しんぼりの「豆しとぎ」、八戸市・味の海扇堂「乾燥うにスープ」、八戸市小泉製菓「かくれたリンゴ」(バームクーヘンの中にリンゴ)、八戸市花万食品の「なかよし」(イカとチーズ) 、八戸屋「いか墨かりんとう」、各社の「いちご煮」(あわびとウニの潮汁。炊き込みご飯にも)、「冷燻サバ」、上北農産加工の焼肉のたれ「スタミナ源たれ」、三戸町前田せんべい店「やっこいみみ」、五戸町コムラ醸造の「なんばんみそ」、田子町の「生にんにく」「黒いにんにく」「にんにくチップス」「田子にんにくカレー」「にんにく元気くん」
○むつ市ミルク工房ボン・サーブの「ヨーグルト」、むつ市「べこもち」、大畑町「イカのすし」、など。
○本ホームページの東北6県観光関係団体リンク集http://touhokucity.org/2005kousin/city_rink.htmlにも青森県の観光関係の情報が掲載されている。「まるごと青森」http://marugoto.exblog.jp/という参考になるウェブページもある。
■青森市街地に関する情報
○青森駅構内のドムドムに「ホタテバーガー」が美味しい。青森駅周辺にはドトール、PRONTO、白木屋、ガストなどがある。駅近くに 朝6時から営業している「青森まちなかおんせん」という温泉がある。
○青森駅近くの食べ処は、津軽じょっぱり漁屋酒場、ねぶたの國たか久、津軽海峡鮮魚店。
○軽食は、ジャスコ内のレンガ亭、おさないのラーメンなど。
○青森駅から徒歩10分のベイエリアにあるアスパムでは青森県内の観光情報が入手できる。建物にはエアコンの効いた休憩所もある。
○青森市営バスに何回も乗るならバスカードを購入がお得。シーズンには「あおもり日帰りツアーバスの旅」が運行されている。チケットは新青森駅観光案内所。
○青森駅から車10分「あおもり健康ランド」、高速の青森中央IC傍には極楽湯、八甲田方面に20分ほど行った所に「天然温泉かっぱの湯」がある。
○浅虫温泉には道の駅内、町内に日帰り入浴施設がある。また「麻蒸湯札」1500円を購入すれば3軒の旅館で入浴できる。
○青森県立美術館は館内広いので全部回ると2時間くらいかかる。
○昭和大仏は中にも入れる。
○浅虫水族館のイルカショーは1000円。
■ねぶたに関する情報
○まつり期間中は交通規制図が各案内所・青森中央IC料金所などで広く配布され、ねぶたの詳しい運行経路がわかる。
Q:青森のねぶたは毎年同じ日程ですか?
A:ねぶたは曜日に関係なく、毎年8月2日夜運行で始まり、3日から7日までの期間。 夜ねぶたは6日に終了して、7日のみ昼のねぶた運行と、夜にねぶたの海上運行・花火。海上運行は普通の路上を行くねぶたとはまた違った雰囲気がある。
Q:ねぶたはどこで見るのがいいでしょう。早い時間から場所取りをする方がいいでしょうか?また海上運行は見る位置によって全く見えなかったりするものなのでしょうか?花火の見やすい位置とかありますか?
A: 青森ねぶた祭りは広範囲で運行されるので、どこでも見れる。 焦って場所取りをする必要はない。なおもしものために、雨カッパか折りたたみ傘、それに腰掛けるために小さいイスは必需品。なおアスパムのそばで、ねぶたがメンテナンスされるねぶた小屋がある。時間前の昼間も見学できる。
Q:ハネトになって、踊りたいのですが?
A: ねぶたは跳ね人で参加できる。貸衣裳があるので気軽に体験できる。ハネトの衣装は事前に予約不要でレンタル料金は3000~4000円前後。着物屋さんでレンタルして着付けしてもらうのもいい。イトーヨーカドーなどで購入しても3000円~4000円前後。シーズンになれば毎年ウェブ上に 「20xx年まつり情報」に「ハネト衣装の購入・レンタル方法」というページがある。衣装、売り切れはほとんどない。ハネトは衣装に鈴をたくさんつけて跳ねる。そして鈴を欲しがっている桟敷や道路の観光客に鈴を投げてあげるのがスターになった気分でとても楽しい。
■八甲田に関する情報
○酸ヶ湯温泉の千人風呂は混浴のため、入浴には少し勇気が必要。酸ケ湯の売店で売っている混浴衣を利用してもいい。
○酸ヶ湯温泉の千人風呂は女性専用時間がある。
■十和田湖に関する情報
Q:十和田湖への公共交通機関は?
A: 青森駅前から出るバス=みずうみ号が運行されている。子の口→休屋から子の口間は右側に奥入瀬の流れが見える区間が多い。
Q: 国道103号線を通って十和田の方へ行くべきか、国道4号線から十和田の方へ行くべきか、どちらのルートがよいのか?
A:東北道十和田ICから103号線を北上するのもいいが、小坂ICから樹海ライン県道2号線もいい。国道4号線からの道は時間がかかる。
Q: 十和田湖を自転車で一周するのにどのくらい時間かかりますでしょうか?
A: 十和田湖一周は北側の御鼻部山付近など坂道が多く、距離も51.5kmあってかなりハード、覚悟が必要。
<つづく>
■青森紀行(1)函館から大間へ。
<pho1は大間フェリー乗り場、 pho2は本州最北端の碑、pho3は大間崎の広場>
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■函館から多くのドライバー、ライダー、チャリダーが大間へ渡るのは単に津軽海峡の渡航料金が廉価だからだ。廃止論議があるが「フェリー救済」の話もある。「大間~函館航路のあり方検討会」なども開催されている。当面2009.10までは続行らしい。 このフェリーは連続テレビ小説「私の青空」にも頻繁に出て来た。
大間の人はこの航路で函館へ渡り、函館空港から東京へ向う。
青森方面からやってきたレンタカーの場合は、ここで乗り捨てられる。そう、大間町から青森市へ陸路で行くのは大変と思われている。小生、この区間については何度も走ったが、そう大変とは思わない。むしろとてもいいドライブルートである。もちろん時間は大層かかる。
下北「半島」というが、アジアにとって朝鮮は半島かもしれないが、朝鮮そのものは半島ではないように下北も「半島」ではない。ちなみに半島の英単語peninsulaはペニスと同じ語源である。つまり大陸にぶら下がっている部分である。
さて、本州最北端の地・大間はマグロの町として知られる。これは南洋から海流に乗ってやってきたマグロが、この海峡に滞留して、荒海に揉まれ大きく育っているものだ。だから南洋のイメージのあるマグロが北の地で獲れるというわけだ。これはテレビ番組で放映する度に解説して欲しい知識である。
船乗り場の近くにはホテル、寿司店などがある。大きなスーパーマーケットが中心部にできて、小規模店はなくなった。他に大間温泉海峡保養センターという公共の宿があり、日帰り温泉入浴にも利用されている。
最果ての旅情を感じさせる大間は丘の町である。台地状に広がる町域には道路が縦横無尽に走っているイメージがある。かつては馬の牧場があり、今は牛が放牧されている。丘の高台大間町シーサイドキャトルパーク展望台から見る函館の夜景が美しいらしい。
本州最北端・北緯41度33分、東経140度58分の岬に、碑、案内所、土産店、民宿がある。
ここの案内所にはライブカメラが設置されていていつでも広場の様子が観察できる。やりようによってはテレビ電話に利用できる。灯台の立つ弁天島がクキド瀬戸によって隔てられている。ここに船着き場を造って、弁天島へガンガン就航する漁船を常時確保するといい町興しになりそうなのに。
それから、以前「本州四端踏破ラリー」をやっていたが、大間崎の本州最北端の地碑前に、「鹿児島県佐多岬まで22222km」という道路標識をぜひ建てて欲しい。
大間町では、町興しのあおぞら組http://www.oma-aozora.jp/というグループが頑張っている。町の公式ホームページは、 http://www.net.pref.aomori.jp/ooma/。
大間からドライバーは通常、国道279号で東、風間浦方面に向う。
南、佐井村方面に向う国道338号は半島のちょうど斧の刃にあたる西海岸を南下していく大層な道である。へそ曲がりなのでこちらを行く。


■青森紀行(2)佐井村1。
<pho1はアルサス、 pho2はアルサス前の遊覧船、pho3はあすなろライン>
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■大間からの国道338号は海峡ラインと呼ばれているだろうか?この場合、「海峡」は、向かいの津軽半島との間が海峡になっているからと誤解している人もいるかもしれない。
ところが、豈図らんや、地図を確認すれば、津軽半島の今別・平舘の海岸部は、下北半島佐井村のはるか下、南西端である脇野沢こそが対岸になっているのだ。佐井が対峙しているのは、北海道の渡島半島福島であり、佐井・福島の間こそがまさに「海峡」なのである。いや、むしろ、函館、松前、今別、佐井の4つのポイントが、囲んでいる海といった方が正しいかもしれない。
さて、そんな話は置いといて。
大間からは奥戸、材木という2つの集落を越えて<この3つこそ大間町を構成する3集落なのであるが>、13kmほどで佐井村に至る。
佐井村には箭根森(=やのねもり)八幡宮http://www8.plala.or.jp/yanonemori/がある。箭根石とは矢じりのこと。神輿を担ぐこの神社の祭りも著名である。半島の最奥地であるこの地に雅と歴史が残るのは日本海の北前船のためだろう。
佐井村http://www.sai.e-shimokita.jp/の中心地には津軽海峡文化館アルサスがある。館内には、観光案内コーナー・乗船券売り場、物産販売所、海峡ミュージアム、三上剛太郎の資料展示、ジオラマのある展望室などがあって、アルサスはこの地域の中心施設であり、観光拠点になっている。
佐井村中心部からは南北に走る海沿いの国道338号の他、県道284号あすなろラインが薬研温泉方面に走る。ある時、走り残したこの道を走るために下北半島にやってきたことがある。山中の道は行き合う車もなかった。佐井村と大畑町の境<ちょうどpho3の場所>を過ぎて下って行くと、大畑川が沢水を集める場所に分岐がある。この分岐を南に進むと、こちらもあすなろラインの一部になっている湯野川温泉への道で、難路のためしょっちゅう通行止めになっていて当局も「地図に載せたくない」と推奨していないルートである。分岐から大畑川沿いに下ると薬研温泉に到着する。
また、佐井村中心部から、もう一本の県道46号かもしかラインが川内町湯野川温泉に向う。このこちらもそれなりにマニアックな道になっている。
さて、佐井村から南下すると、国道338号は5kmも行かずに名勝地・願掛岩に着く(佐井村2に続く)。


■青森紀行(3)佐井村2。
<pho1は海峡コテージ、 pho2はR338福浦付近、pho3は縫道石山付近>
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■佐井村中心部からほんの3kmほど走った矢越地区には願掛岩という奇勝地がある。ここには2つの大きな岩があって、男願掛は標高109m、女願掛は標高90m。この願掛岩を菅江真澄は「雄箭越石、雌矢越石」と表記している。ここにある神社の鳥居にはむかし桜の枝を掛けて、願掛けをしたという歴史があり、神掛け、あるいは鍵懸といった。
そのことから、「鍵掛け縁結び」という鍵掛けのネットがここに設置されているらしい。これは新潟県の道の駅越後出雲崎天領の里でやられているような企画であるな。では、もう一ひねりした方がよかったね。
その願掛岩の根元には鳴海要吉文学碑がある。また、そばの鍵掛園地には見晴らしの良い斜面にケビンが並ぶ。利用料はちょっと高い。廉価での長期滞在を可能にする企画がないかな?
例えば、「徹底して佐井村を遊ぶ一ヶ月の休暇」というのを企画して、全国に募集。
1ケビンの利用料は無料。
2期間中に佐井村の中を探検して、写真を撮りまくる。
3新しい景勝地を発見する。
4村人との触れあいとか、自分の撮影した村の風景を自分のブログなどで発信する。
5自分の車と服の胸にワッペン=村長任命の佐井村探検隊員をつけておいて、村人もそれを知っているものだから温かく歓迎する、とか。
「一ヶ月の休暇募集」というだけで報道価値があり、全国ニュースにも取り上げられて、ほんのわずかの費用で佐井村を宣伝できるのにな。てなこと考えてたら、これ中々いいアイデアなので佐井村の担当者にメールしてやろう!
こういうの最初に実行することが大切だよね。
というわけで、佐井村自身にはメールのフォームがなかったので、佐井村商工会に送信した。
さらに南下、もうひとつの名勝地・腰掛岩を過ぎると、「歌舞伎の館」のある福浦地区に着く。小さな港である。ここでは、坂を登る手前にある縫道食堂というのがボリュームのある魚介丼を提供していることで有名。
この福浦で大きく蛇行して峠に登る。架橋されていないこの道は、谷に下り峠に上る繰り返しのルートである。ここで西に聳えるのは頂上が岩になっている縫道石山。縫道石山へは、この福浦から野平林道に入る。途中までは舗装されているらしい。縫道石山は標高626mで登山者も多い。なお、7kmには標高591mの縫道石という別の山もある。(佐井村3に続く)。


■青森紀行(4)佐井村3。
<pho1は仏ヶ浦遠望、 pho2は仏ヶ浦、pho3は野平分岐点>
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■国道338号を峠の頂上すぐそばの福浦崎の高台には仏ヶ浦駐車帯という展望所がある。ここから仏ヶ浦の全景を眺め下ろすことができる。
展望所から下り、仏ヶ浦が近くなったら、国道338号に道路標示板があって、駐車場に導かれる。かつて訪問した時に、木製階段が続いていたので、これはと思って下りながら数えてみたら、不確定な緩傾斜の木製の部分も含めて312段あった。これはその後、情報誌でお知らせした。
仏ヶ浦のライブカメラはhttp://www.e-shimokita.jp/camera3.htmlで、パソコンからの遠隔操作もできる。
仏ヶ浦から山道を蛇行しながら走って行くと、野平でかわうち湖への道を分岐する。ここには先に報告したように縫道石山への南からの入口がある。


■青森紀行(5)むつ市脇野沢1。
<pho1は海峡ラインの尾根道、ただし車は反対の北方向を向いている。pho2は道の駅脇野沢、pho3は山帽子>
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■野平分岐から国道338号は山の尾根の道を走る。流汗台という場所に石碑があった。この道を造った人(確か自衛隊だと)のための顕彰碑だった。
しばらく走り続け、山を下ると、道の駅脇野沢に着く。
ここは小高い台地上にあり、リフレッシュセンター鱈の里というのが主施設。館内にはミニギャラリーなどそれなりの設備があり、食事もできる。横には10棟のバンガローが併設されている。
近くには、野猿公苑、いのしし館など自然いっぱいの下北らしい施設がある。
道の駅のそばにあった山帽子という食事処でラーメンを食う。脇野沢は焼干いわしとそれを使用した焼干ラーメンが有名(脇野沢中心部にある食堂たいじまが元祖らしい)。ちなみに下北半島にはいろいろなラーメンが存在するhttp://www.infoaomori.ne.jp/~mrken/collect/ra-simokita.htm。
店のおばさんが「出来上がるまで、七輪に雑魚の干したものを自分で焼いて食べていてね」と言う。勿論無料。こういうところがいいね。こんな小さなことで旅行者は下北半島全体のファンになるものだ。
このような特別扱いは、地元の人にとっては何気ないことだが、我々アーバン人?にとっては温もりを感じるものなのですね。
道の駅脇野沢から分岐があって、こちらの林道を行く。そうすると、海沿いの九艘泊に短絡する。


■青森紀行(6)むつ市脇野沢2。
<pho1は九艘泊林道、 pho2は九艘泊突端、pho3は鯛島>
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■道の駅脇野沢からは、通常中心部へ南下するのであるが、興味もあって林道で九艘泊に出る。ただしこの道は時期によっては通行不能になっていることが多い。途中、道路の真ん中にバリケードがあって急ブレーキをかけた。このバリケードは可動なので、車から降りて自分で移動できた。
九艘泊は県道175号線の行き止まりのポイントである。いくつかの家屋と、作業小屋などがある。大間町のようにここも「最果ての地」という雰囲気がある。
九艘泊から海沿いの道を走ると脇野沢の中心部に着く。
ここには、仏ヶ浦を往復する高速観光船、蟹田と結ぶフェリーが出航、佐井-青森間の高速旅客船が寄港する。
1仏ヶ浦高速観光船夢の平成号は往復3800円。
2フェリーかもしかは1時間で蟹田に着くので津軽半島への短絡には凄く便利。ただ5m台9530円ということで、青森市に大きく回り込むのを選ぶ人もいる。
3佐井-青森間の高速旅客船は日に2便。佐井までは2640円、青森までは2540円。
脇野沢中心地には海峡ラインが北から合流する。
脇野沢の観光地は、野猿公苑、鱈の里、いのしし館の他、温泉の湧く保養センター、七引園地、海峡展望台、北海岬展望台、貝崎園地、桜の名所愛宕山公園、それに沖には鯛島が浮かんでいる。


■青森紀行(7)むつ市川内町。
<pho1は川内ダム、pho2は道の駅かわうち湖のテラス、pho3は濃々園の内風呂>
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■脇野沢から国道388号を東に向うと旧川内町中心部に着く。ここには北から川内川が流れてくる。この川沿いに県道46号川内佐井線、通称かもしかラインが走っている。
途中に陶芸センター、安部城鉱山跡、ふれあい温泉川内などがある。
川内川渓谷遊歩道の上流部入口付近にあるふれあい温泉川内は1993年に開業した市営の温泉施設で、日帰り入浴と湯治利用ができる。林に向いた浴場は緑の光が射し込む。源泉は和白温泉といい、51度の含食塩石膏泉が湧く。調理室を利用した湯治は人数にかかわらず、素泊まり1人3000円と低料金。そばにはキャンプ場、遊歩道が整備されている。
川内川沿いにある延長4.4kmの川内川渓谷遊歩道は、あじさい橋、セキレイ橋、あすなろ橋の3つの橋が架かっている。川内大滝公園にはe-下北ねっとライブカメラ映像http://www.e-shimokita.jp/camera1.htmlがある。
かもしかラインは、畑地区で県道253号と合流する。この県道253号は川内ダムに向い、湖畔にある道の駅かわうち湖に着く。
道の駅かわうち湖は、総ヒバ造りの建物で周囲はヒバの原生林。軽食コーナーがあって「けいらん」という郷土料理が食べられる。他にバニラにヒバ粉末を練り込んだヒバソフトというのがメニューにある。
畑地区から3kmほど北上すると湯野川温泉に着く。
湯野川温泉は、朝比奈岳の西麓、川内川上流の渓流沿いに3軒の旅館が立ち、山々に囲まれた、のどかな雰囲気。300年以上前の延宝年間に、恐山と関係のある川内の泉龍寺を開いた大英門突という僧侶が発見したという話もある。温泉の営業開始は明治中期。20世紀初頭には日本三大銅山の一つ、安部城鉱山の採掘でここも賑わっていた。後年、仏ヶ浦とともに映画「飢餓海峡」のロケ地にもなっている。泉質は胃腸病や外傷、皮膚病、打ち身などに効能のある55.0度の無色透明の含土類石膏泉。飲用もできる。
温泉地内には総ヒバ造りの市営日帰り入浴施設・濃々園がある。1979年に一代目が完成したが、1994年に改築され、川内川に面した石造りの露天風呂もできた。「濃々」は詩経の中の「零露濃々」からとられたもので、細やかな自然のこと。地内に梅の湯という共同浴場があるがこれは住民専用。
川内では葡萄を栽培して、ワインを生産している。
湯野川温泉から北に続くかもしかラインは峠を越えて佐井村に向う。


■青森紀行(8)むつ市1。
<pho1は陸奥湾沿いの国道338号線、 pho2は海上自衛隊大湊航空隊の哨戒ヘリHSS-2B、pho3は水源地公園>
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■湯野川温泉から引き返して、川内に戻り、国道388号を陸奥湾沿いにむつ市中心部に向う。ほとんど海沿いの道を走る。
途中には、海上自衛隊大湊航空隊があり、入口にはかつて使用された飛行機などが展示されていてリアル。
その先の北洋館、水源地公園を過ぎると、大湊に着く。
北洋館は、旧海軍大湊要港部海軍士官の社交場・水交社の建物を資料館にしているもの。自衛隊資料はもちろんだが、旧海軍の資料、日本の降伏文書、南極の石なども展示している。
水源地公園は、桜の名所。水源地は、これも戦争の遺構といっていい。明治42に完成し、海軍専用水道として造られた日本最古のアーチ式ダム。設計は、桜井小太郎。堰堤の上にある赤い色をした小屋がいい。将来、このダム堰堤の真っ正面、つまり水源地公園の真ん中をバイパス橋が架かる計画があるが、うまくすれば、いい道の駅ができるだろう。


■青森紀行(9)むつ市2。
<pho1は上陸記念碑、 pho2はまさかりぷらざ、pho3は大湊線>
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■大湊からむつ市内に向う。むつ市街地の道路の構造は多少複雑。
西側の川内方面から入る場合は、大湊駅の手前で北側の道を迂回する道路がある。それから、南側の横浜町から入る場合は大曲で田名部に向う国道279号線と、県道176号線の分岐がある。県道の方は下北駅に着く。しかし鉄道・大湊線の終点は大湊というわけである。しかしながら、中心地はこの2つの駅付近ではない。中心繁華街は市役所のある金谷と柳町付近である。
むつ市を中心とする下北半島の案内所はまさかりプラザで、むつ下北観光物産館の名前の通り、半島の情報が集められている。2階はレストラン。なお、向いにはイベント広場がある。
ところで、大湊駅の少し東側の海岸部に、明治3年、会津若松から斗南の地に移動した上陸地の記念碑がある。会津藩の人たちが郷里を偲んで立てた碑は哀愁的である。
碑は故郷・会津を向いて立っている。なお、斗南藩史跡については、http://seuru.pupu.jp/sisekiaomorimutu.htmlに写真がある。


■青森紀行(10)むつ市3。
<pho1は味噌貝焼き、 pho2は釜臥山展望台から見たむつ市街地。夜にはアゲハチョウの形に見えることでも知られる。pho3は恐山>
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■むつ市を見下ろす山は釜臥山である。
斗南藩士は磐梯山を偲んで、斗南磐梯山と呼んだ。
むつ市街地の北西部には日本三大霊場・恐山がある。
恐山からは、薬研温泉に抜ける道がある。


■青森紀行(11)むつ市大畑1。
<pho1は薬研渓流、 pho2は夫婦かっぱ湯、pho3は隠れかっぱの湯>
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■恐山から、県道4号で薬研に抜ける。この道は別にタイトではない普通のルート。県道284号分岐で三叉路に出る。ここから東へは大畑の街中方面、西に向うと薬研地区に到着する。
薬研温泉は、昔、豊臣方の落武者初代生茂左衛門によって発見されたといわれる。源泉口が漢方薬をすり潰す薬研という道具に似ていたことからこの名がある。現在4軒の宿がある。神経痛、リウマチなどに効く46~57度の弱アルカリ性単純泉で、飲用では便秘や糖尿病にも効く。
薬研温泉から1kmほど西にある奥薬研温泉は、大畑川と湯ノ股川の合流点にある。恐山を開いた慈覚大師をこの地で、河童を助けた伝説が残る。
それに由来する露天風呂がある。それが、無料で混浴の「かっぱの湯」と後になってできた男女別浴の「夫婦かっぱの湯」。67.0度の弱アルカリ性単純泉は毎分120立湧く。ここ他にも宣伝されていないが「隠れかっぱの湯」というのがある。
いずれも自然いっぱいの環境。
隠れかっぱの湯は道路際なので隠す柵などが欲しい。
「夫婦かっぱの湯」の受付にもなっている修景公園レストハウスではいかすみらぁめんが人気。
近くにはキャンプ場や遊歩道が整備されている。周辺の樹種はヒバ・ブナの他、カエデも多く紅葉の名所。見頃は10月中旬。


■青森紀行(12)むつ市大畑2。
<pho1は大間町の案内図、 pho2は旧大畑駅前に停車中のバス、pho3はバスの美少女>
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■薬研地区から、県道4号線を大畑川に沿って、大畑市街地へ走る。国道279号はバイパスが町中心部の西を迂回している。むつから大間を経て佐井へ向う下北交通のバスは、家々の間に津軽海峡の海を見せながら旧市街地を走り、かつての本州最北の駅・旧大畑駅前に停車する。この建物は待合所になっていて、バスはここで少し休止する。大畑は烏賊漁で知られた町。
国道279号むつはまなすラインを南下すると、関根地区から尻屋崎方面の短絡路がある。途中にはむつ科学技術館。
関根からそのまま南下を続ければ、むつ市街地に戻る。


■青森紀行(13)横浜町1。
<pho1は菜の花畑、 pho2は道の駅よこはまレストラン、pho3は横浜町の海岸>
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■むつ市街地からは、東に国道338号が東通村に入り、勢い良く太平洋側に向う。
国道279号の方は、大湊線と並走して陸奥湾沿いに南下して行く。
途中、東の丘の上には風力発電の大型風車が回っている。
横浜町に入って、ほどなくして道の駅よこはまに着く。この道の駅の愛称は菜の花プラザ。周辺は、菜の花が栽培されている。春には、菜の花が丘一面に広がる。秋に食用菊が植えられていて、ある年、畑でその菊を栽培している老夫婦から貰ったたくさんの黄色い菊で車の中を埋め尽くしたことがあった。下北半島を回る間、車内は菊の香りで満たされていた。


■青森紀行(14)横浜町2。
<pho1は湧水亭建物、 pho2はドーナツ揚げ、pho3は湧水>
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■横浜町あたりの国道279号は、砂丘の上を走っているため、起伏のある道路になっていて、追い越しなんぞは危険だし、噂ではパトカーが隠れている時代もあった。
道の駅のすぐ南の国道沿いにあった、菜の花館という民宿に泊まったことがある。建物はみごとな黄色。
ここには湧水亭という店がある。東に聳える吹越烏帽子からの伏流水がこの辺りに湧き出している。その湧水ポイントのひとつが店の敷地内にあり、店の名前の由来になっている。食堂もあるがファストフードのおからドーナツが人気。走りながら食べるのにちょうどいいのである。
他に、豆腐、ゆば、おから、田楽などがある。


■青森紀行(15)野辺地。
<pho1常夜燈、 pho2は野辺地駅のとりめし弁当>
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■むつはまなすラインという愛称のある、陸奥湾沿いの国道279号は何度か踏切を越えて南下していく。ほたてセンターを過ぎると、野辺地市街地に入るが、現在、町のかなり北側からのバイパスが南下すべく東側を走っている。
また、青森市方面には、かなり前から町の北側、つまり海側を走る道が短絡路になっている。最近、移設したそうだが、有名な常夜燈もここにある。
野辺地駅のとりめし弁当はうまいらしい。大体、鶏ダシの弁当は、秋田県大館駅、福岡県折尾駅などが有名だが、美味しくないはずはない。日豊線行橋駅にもあったか?


■青森紀行(16)平内。
<pho1は夏泊半島東海岸、 pho2は夏泊半島の大島、pho3は西海岸、正面は大島>
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■野辺地から国道4号線を西に向かって走る。夏泊半島の東側から半島に入る。思うに,この半島はもう少し観光の評価が上がってもよくないか?
最北端は夏泊崎で、大島がある。
西海岸はいささか起伏に富む峠越えの道にもなっている。国道4号線に戻ればすぐに浅虫温泉である。


■青森紀行(17)浅虫。
<pho1は浅虫温泉全景、 pho2は浅虫水族館、pho3は海釣り公園>
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■温泉情緒とリゾート的な賑やかさを合わせ持つ歓楽色濃い温泉街がある浅虫温泉は平安時代、この地を訪ずれた浄土宗の開祖・法然大師が、お湯で傷を癒している鹿を見て、村人にその効能を伝えて以来、近郊の人々に利用されてきたという伝説のある歴史の古い温泉地。
昔、ここに住んでいた人々が布を織る麻を蒸すためにお湯を使っていたことが地名の語源になっている。その後、火に関係する字面を嫌い、浅虫に改名された。
ここには坂上田村麻呂が東征の折り、蝦夷の大将・赤治丸を張り子の人形を使って谷地山からおびき出したという伝説があり、祭りのねぶた発祥の地ともいわれている。毎年7月20日から24日は浅虫温泉ねぶた祭りが開催され、5台程度の山車が運行される。旅館の前では酒が振るまわれたりと、青森市とまた違った雰囲気のねぶたになっている。ちなみに8月1日には青森市で行われるねぶた前夜祭としての花火大会もある。
藩政時代に津軽藩の本陣の宿もおかれて、後年、奇才といわれた板画家・棟方志功もこよなく愛した。浅虫温泉はかつて山沿いに発達したしっとりと落ち着いた風情を漂わせる旅館群と、その後、陸奥湾を一望するR4の海沿いにできた高級感のある近代的建物のホテルに大きく別れる。
泉質は共通で神経痛、リュウマチ、婦人病、外傷などに効能のある含石膏弱食塩泉(NaCa硫酸塩・塩化物泉)。源泉は平均63.0度と高温で、無臭、無色透明で肌触りがなめらか。現在、ホテル旅館が21、公共の宿が5、素泊まり民宿2の28軒があり、幅広い料金設定がされている。各宿は陸奥湾で豊富に採れる魚介類を提供している。
浅虫温泉の湾内沖合にはマンサクの花咲く湯ノ島が浮かぶ。土産は永井久慈良餅が明治40年からの歴史をもつ。食事処は20数軒ある。
浅虫温泉地内にはレジャースポットも多い。館内の5階に日帰り温泉施設を併設した道の駅ゆ~さ浅虫も物産販売などで賑わっている。毎月26日は、バラ風呂・レモンふろ・ラベンダー風呂などの変わり湯がある。温泉街には源泉公園、海辺には人工砂浜1.6ha、遊泳水域1.9haのサンセットビーチ、観光港沖110m地点に設置され貸し竿もあり気軽に釣りができる海釣り公園、イルカ館のある県営浅虫水族館、その背後にある全長9kmの遊歩道が設置された森林公園など多彩。


■青森紀行(18)青森市1青森駅周辺。
<pho1は青森港周辺、 pho2は合浦公園の藤、pho3はアウガ>
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■青森市の駅周辺の情報。
ある街に到着したら、まず駅に行く。青森の場合も駅前に繁華街がある。
駅から、少し東に行くと、北側つまり海側に青森県の総合的観光物産館アスパムが、堂々と聳えている。
アスパムの前には有名なラーメン店マルカイラーメンがある。賛否両論の味だが、麺はうどんのような感触。青森は他の県と比較すると、うどんが日常的にかなり食べられているらしい。その背景もあるかも。
アスパム一帯は臨海公園の青い海公園になっている。全長約2kmの橋梁青森ベイブリッジ、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸もある。また、善知鳥神社や合浦公園も近く。
駅付近には、市場のあるアウガ、青森県立郷土館がある。


■青森紀行(19)青森市2市内の観光地。
<pho1は北方漁船博物館、 pho2は棟方志功記念館、pho3は三内丸山遺跡>
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■青森市街地には、青森港近くにある、木造船を収蔵するみちのく北方漁船博物館、旧青森営林局庁舎を活用した青森市森林博物館、青森市出身の板画家・棟方志功記念館などいくつかがある。
郊外には、縄文時代の大型遺跡三内丸山遺跡、青龍寺に日本最大の青銅座像・昭和大仏もある。


■青森紀行(20)青森市3青森ねぶた祭。
<pho1・2・3は、全てねぶたまつり>
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■ねぶたまつりは、「ねぶたまつり」「ねぶた祭り」とは表示しないで「ねぶた祭」と書く。しかも頭に青森をつける。これが正式表記。
県外ナンバーには優しく、大手の企業ではタイミングが良ければ自社の駐車場に「ここに駐めなさい」と無料で駐車させてくれる場合がある。それが青森ファンに繋がる。
ねぶたは、8/2-8/6「アスパム交差点-新町通り-ホテル青森-平和公園通り-国道4号線-国道7号線-アスパム通り」の四角形の運行コース内で、随所にねぶたが19;10のスタート時配置されているため、コース内のどの場所でも、すぐにかつ最後まで見られる。こんな風になったのはいつからだろう。秋田竿燈も同じ方式だけど。
8/7はあおしんビルから順次運行され、19;15-21;00は青森港で花火大会とねぶたの海上運行が開催される。
2009年の8月中は、青森駅-県立郷土館-棟方志功記念館-県近代文学館-三内丸山遺跡-県立美術館-森林博物館-アスパム-八甲田丸-青森駅(逆ルートあり)を周遊する青森市観光ルートバスも試験運行されている。1日乗り放題500円。
なお、これは意外に知られていないが、青森県の多くの市町村ではねぶたまつりが規模こそ違え、開催されている。


■青森紀行(21)八甲田1。
<pho1は萱野高原、 pho2は長生きの茶屋、pho3は雪中行軍碑>
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■青森市街地から国道103号線を南に向うと、 八甲田に向かう途中にあるのがねぶたのミニテーマパークであるねぶたの里がある。
高度が上がると青森湾を一望する高台・モヤヒルズに着く。ここは夜景の名所でもある。秋には一面にコスモスが咲く。
その先にある萱野高原は、八甲田の北辺、芝生の広がる高原。八甲田ドライブの休憩所のひとつになっている。無料で飲める長生きの茶が有名。
県道40号線で東に向うと雪中行軍碑、そばに銅像茶屋がある。


■青森紀行(22)八甲田2。
<pho1は城ヶ倉大橋、 pho2は八甲田連峰>
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■萱野高原から国道103号線をさらに南に走ると、すぐに八甲田ロープウェイ(ただしここはロープウェーと表記)がある。八甲田ロープウェー山麓駅のすぐそばには寒水沢温泉がある。八甲田スキー場ゲレンデ直下の開けた場所に1988年に開業したリゾートフルなホテルフジサワ八甲田という宿。洋室5室を含む27室。大浴場は地下1階にあり、林に面していて自然いっぱい。御影石でできた湯船に溢れる、少し褐色を帯びた源泉76度のNa炭酸水素・塩化物泉は肌がスベスベになる。創傷にも効く。サウナ付きの大浴場からはブナ林を眺められる。寒水沢温泉にはもう1軒、八甲田山荘があり、ここにもヒバ湯舟の浴場と、石造り露天風呂がある。八甲田登山・スキーの専門的ガイドで知られる。
そして国道394号線との分岐三叉路の地点に城ヶ倉温泉がある。城ヶ倉温泉はホテル城ヶ倉の一軒宿。鉄筋2階建てで、外観は木造風のリゾートホテル。御影石でできた湯船のある浴場にはミストサウナも設置されている。ブナ林と八甲田の山々を眺めながらの大浴場に隣接した露天風呂は長方形ながら岩造りで風情がある。源泉は64度の弱アルカリ性単純泉。
城ヶ倉温泉から国道394号線の方に下ってすぐの場所には城ヶ倉大橋がある。この橋が完成する前は、一度谷底に降りて、再び上るというタイトなルートだったが、城ヶ倉大橋のお蔭でアッという間に通過できるようになった。
この国道394号線は開拓地を経由して、国道102号線の黒石温泉郷落合温泉に出る。
城ヶ倉温泉からの国道103号線は、その後、酸ヶ湯温泉方面に向う。


■青森紀行(23)八甲田3。
<pho1は酸ヶ湯温泉、 pho2は酸ヶ湯温泉の浴場、pho3は地獄沼>
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■城ヶ倉温泉からすぐの、八甲田連峰の主峰大岳の西中腹の標高900mの場所に酸ヶ湯温泉がある、旅館、湯治部合わせて300人収容の大型宿。貞亨元年(1684)に、傷を負った鹿を追った横内の猟師が3日後、その鹿が岩山に駆け上がり逃げ去ったのを不思議に思い、付近を探したところ温泉が湧いているのを発見したと伝えられる。当初は「鹿湯」と呼ばれた古くからの湯治場で、道のない時代は春先の雪が固まった時期だけ利用されていた。その後、鹿湯、酢ヶ湯から酸ヶ湯へと名を変えた。浴室の広さ80坪という小体育館のような大浴場は5つの浴槽があり、女性専用タイムもあるが混浴。男女別浴の玉の湯もある。源泉52~89度の強い酸性硫黄泉は神経痛やリュウマチに良く効く。特に脂肪過多症・慢性便秘には四分六分の温泉水を適量飲用するといい。湯口にはコップも用意されている。噂ではお猪口1杯で十分という人もいて、長年の宿便が出てびっくりして、喜んだ話を聞く。湯治は3日一回り、三回り10日が基本。湯治部を併設する温泉旅館の館内には売店、理髪店・蕎麦処鬼面庵の他、療養相談所もある。酸ヶ湯温泉から大岳・井戸岳・赤倉岳、それにチングルマなどの咲く湿原のある毛無山・田茂萢への登山口にもなっている。道路向いには、ユニークな温泉施設のまんじゅうふかしや、酸ヶ湯温泉と同じ経営の高級リゾートの八甲田ホテルがある。源泉は酸ヶ湯温泉からで、同じ52~89度の酸性硫黄泉だが、地名から採った荒川温泉と称している。外観はカナダの針葉樹林地帯にあるホテルを思わせる大型ログ造りの建物で、フロント・ロビー・レストラン・バーラウンジ・売店のある本館と、宿泊棟が4つ、それに浴室棟からなる館内もゴージャス。浴場は石造りの湯船で、窓の外は自然豊かな林。レストランでは、仏料理のコースあるいは和食会席など本格的だが、近年青森市で力を入れている七子八珍の料理も食べることができる。
すぐそば、八甲田ホテル入口付近にあるまんじゅうふかしは温泉の蒸気を木箱に流して、その上に腰掛けて温まるという設備になっている。
国道103号に面した地獄沼は爆裂火口跡で湧出部の泉温は98.0度もある。すぐ近くには東北大学高山植物実験所があり、植物の観察ができる1周40分ほどの散策路が設置されている。このライン最高所である傘松峠を越えると十和田市域になる。


■青森紀行(24)蓬田。
<pho1、2は、ふれあいセンターよもぎ温泉>
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■さて、八甲田から取って返して、青森市街地に戻り、西に走る。国道7号線から国道280号に入る。海沿いの道と、少し内陸部を走る新しいルートがある。
海沿いの道を走っていると、ところどころに漁師の家があり、家と家の間からは陸奥湾が見える。
蓬田村には、物産館マルシェよもぎた、緑地公園玉松台、灰色の屋根とオレンジ色の建物のふれあいセンターよもぎ温泉などがある。
国道280号線は松前街道といわれていて、ほどなくして蟹田町に着く。


■青森紀行(25)蟹田。
<pho1は観瀾山、 pho2、3は松前街道>
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■蟹田・平舘・三厩は外ヶ浜町として町村合併している。
蟹田は、太宰が「風の町」と言った。ここはグルメの街として栄えてもよさそうな気がする。シロウオだけでなく、文字通りその名の通り、蟹を大いに使えないか。下北半島へもフェリーが出ている。脇野沢とも提携して、今は、あまり活用されていないフェリーを大いに利用できないか?
観瀾山には、展望室があったがまだ健在かな。施錠をしてないはずで、無料で泊まれそうだったけど。日本一周人の話題には全く上がってこないね。
ここでは、風の町川柳大賞を募集していて、大賞は碑にして観瀾山に建立しているとのこと。いいアイデア。
蟹田にはここのランドマークで約30mの高さのガラス張りの展望台トップマスト、海水浴場がある。
蟹田から今別までは平舘を経由する海沿いの国道280号線-別名松前街道と、小国峠を越えて行く山道の県道12号-14号のルートがある。


■青森紀行(26)平舘。
<pho1は平舘不老不死温泉、 pho2は平舘灯台>
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■蟹田から国道280号線を北上すると、平舘に入る。ここの中心部には深浦の不老ふ死温泉と親戚筋にあたる不老不死温泉がある。
近年できた道の駅たいらだてには産直施設、レストラン、それに宿泊施設のおだいばオートビレッジもある。
平舘灯台付近は松並木が続いている。


■青森紀行(27)今別。
<pho1は袰月海岸、 pho2は津軽今別駅>
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■平舘から今別に入る。この国道280号線は大きく岬を回る海沿いの道。弁天崎を過ぎると、ほどなくして景勝地高野崎のある袰月海岸に着く。
一方、小国峠を越えて来る道の途中には津軽今別と津軽二股駅の2つの駅がある場所に道の駅いまべつ半島ぷらざアスクルもある。このルートは今別の街中に入るバイパスで国道280号線と合流する。
今別の街中にはパターゴルフやフィールドアスレチック、キャンプ場、ケビンなどが整備されている津軽半島眺海の森という施設もある。青函トンネル入口公園は文字通り、青函トンネル青森側入口。


■青森紀行 (28)三厩。
<pho1は三厩石、 pho2は青函トンネル記念館、pho3は龍飛ウインドパーク>
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■今別から三厩まではすぐである。ちょっとそういう雰囲気ではないものの、ここから臨む海は三厩湾。
海沿いを走る国道339号線と並走する県道281号線は三厩停車場竜飛崎線という道路は、通ったことないけど、季節にはアジサイが咲いているのだそうだ。この道って、あまりウェブ上に情報ないけど、青函トンネル工事用に造られた道でないか?
三厩増川から小泊までの林道は県道286号線になったらしい。この別称みちのく松陰道というルートも興味深い。
吉田松陰は海防視察のため津軽半島を訪れ、龍飛崎には至らなかったが、小泊からの道を三厩に抜け、袰月海岸を回り(松陰くぐりの洞門というのがある)、お台場の砲台を見て、平舘から舟で青森に向かった。
村史によるとここは昔、明治時代、「今別村の外」という扱いで、大川平、増川、三厩、宇鉄、浜名、鍋田の6つの地区があったんだな。三厩中央部の高台には義経寺がある。いくつかの隧道を抜け、最果ての岬へ。
龍飛崎は以前、竜飛崎と表記されていたが、龍の方が力強いという理由で龍飛崎に戻している。北海道は19km先に見える。
龍飛崎には、青函トンネル記念館・龍飛ウインドパークも施設の一部である道の駅みんまや、龍飛崎灯台、トーチカ、階段国道、津軽海峡冬景色の歌碑などがある。
突端には竜飛崎温泉がある。ここから竜泊ラインで小泊へ向う。


■青森紀行 (29)小泊1。
<pho1は竜泊ライン、 pho2は七ツ滝、pho3は青岩荘>
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■竜泊ラインは岬の上から出発するため、当初、山岳道路のようで、途中から海に出て海岸沿いの道路になる。途中、尾根の上の見晴らしのいい展望所のある眺瞰台があるので、誰もがここで休憩する。
この尾根からだんだんと下り、海岸に出たあと、傾り石、七ツ滝、青岩などが続く。青岩は岩肌が緑色に見えるためその名がある。
青岩を過ぎるとドライブインも兼ねた宿泊施設の竜泊温泉青岩荘に着く。客室は14室と小規模。弱アルカリ性単純泉の浴場は別棟の湯小屋になっていて、まぁ風情がある。入浴料400円、宿泊料8,000円~10,000円。ここは親戚が漁船を持っている宿でため、魚介料理にはすこぶる定評がある。窓から眺める海に沈む夕陽が美しい。


■青森紀行 (30)小泊2。
<pho1は道の駅小泊、 pho2は小説津軽の像、pho3は権現崎遠望>
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■青岩荘から竜泊ラインを南下すると、西に大きく延びた岬の手前に折腰内海水浴場がある。近くに道の駅小泊がある。そしてここからは三厩増川への県道286号線が走る。
道の駅小泊からは国道339号線が少し内陸部に入り、町に下るように小泊中心部に向かう。
小泊は中里町と合併して、中泊町になっている。
小泊の街中には海に面した集落、漁港、それに海水浴場がある。街中には、小説津軽の像記念館、太宰治の子守りだったタケの嫁ぎ先の越野金物店もある。
越野タケは金木町にある雲祥寺の檀家・近村永太郎の4女で、太宰は明治42年生まれだから、明治31年生まれのタケとは11歳違い。
小泊の町中から南に向うと、徐福伝説が残る権現崎が西に延びている。ここには麓に駐車場があって、遊歩道を登ると、突端の尾崎神社に着く。眺めがいい。


■青森紀行 (31)市浦。
<pho1は栗山展望台から十三湖、 pho2はしーうらんど、pho3は道の駅十三湖>
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■権現崎から海沿いを走るとピラミッドのような山もみえる。高台に雄乃湯、しーうらんどがある。すぐに国道339号線は、十三湖の西岸を走る県道12号と分岐する。県道12号は、ブリッジパークの脇を抜け、十三湖大橋を渡り、栗山展望台を正面に南下して、車力に入る。
一方、国道339号線は十三湖を見下ろす北岸の高原を西に向う。道の駅十三湖を過ぎると、湖岸近くに下る。この辺りでは季節には湖水浴やシジミ採りがされている風景に出会う。中里に入る。


■ 青森紀行(32)中里。
<pho1は十三湖、 pho2は中里地区の店ではないけど十三湖名物しじみラーメン>
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■中泊町の観光地は、中里でなく、多くは小泊地域に集中している。中里には不動の滝、砂防アイランド、津軽鉄道の終着駅・津軽中里駅があるくらいか。
ところで、十三湖は最大水深が3mにすぎない。ここには中世の遺跡があって、湖水を浚うと凄いものが出てくるだろうね。


■青森紀行 (33)金木。
<pho1は津軽鉄道、 pho2は斜陽館、pho3は芦野公園>
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■津軽鉄道の終点駅のある中里から走ると芦野公園に着く。この広い公園には津軽鉄道の駅、金木歴史民俗資料館、動物の小舎、池、橋などがある。桜の名所でもある。ここからすぐに金木中心部に入る。国道は西側を迂回、中心部には太宰治の生家・斜陽館がある。蔵のある広い家。金貸し業も営んでいて、その店先もある。洋室もある2階の最奥の部屋が太宰の部屋らしい。
なお斜陽館には、近くに離れ「新座敷」といわれる建物があるらしい。戦後45.7~46.11まで住んだという。
近くの雲祥寺は太宰の「思い出」に登場した寺院。子供時代の太宰が恐れたという地獄絵図も見られる。最近境内に蝋燭再生工場を運営している。
太宰治の子守りだった越野は雲祥寺の檀家・近村永太郎の4女で、太宰は明治42年生まれだから、明治31年生まれのタケとは11歳違いだったのだな。
金木には津軽三味線会館もある。
太宰ラーメンというのがあるそうだが、それほどの特徴はなさそう。


■青森紀行(34)五所川原。
<pho1は立佞武多館、 pho2は立佞武多、pho3は旧平山家住宅>
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■五所川原は北津軽の雄。ここから出発する津軽鉄道は、夏「風鈴列車」、秋「鈴虫列車」、冬「ストーブ列車」という特別列車が走るが、まだまだ企画がありそう。全国に募集したらいいのに。
8月4~ 8日の五所川原立佞武多は復活した祭りの典型的な成功例。


■青森紀行(35)つがる-柏。
<pho1は岩木山、 pho2は日本最古の林檎の木>
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■柏は、木造、森田、稲垣、車力とともに、今は、つがる市の一部である。五所川原市街地から岩木川をわたるとすぐ柏である。滞在型体験農業宿泊施設柏ロマン荘がある。交通の便もよく、廉価で泊まれる。
例によって郊外店のイオンモールが国道101号線沿いにある。柏桑野木田地区には日本最古の林檎の木がある。津軽地方最初の林檎の木というわけではないが、明治11年に弘前から移植されたもので、3本が残ったもの。


■青森紀行(36)鶴田。
<pho1は道の駅つるた、 pho2は津軽富士見湖パーク>
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■鶴田は、柏と森田の間にある町。弘前方面から北に向けてやって来た国道339号沿い交差点にあるのが道の駅つるた。建物もちょっと特異。
近くにある津軽富士見湖も美しい。日本一長い木造橋である「鶴の舞橋」が架かり、岩木山を背景にして絵になる。


■青森紀行(37) つがる-森田。
<pho1、2、3とも、つがる地球村>
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■森田で有名なのはつがる地球村。道の駅もりたのある国道101号から少し南に位置する。広大な敷地内に、レストラン、温泉浴場のあるログハウス風のホテル藤山邸、コテージ、オートキャンプ場、チャイルドウッズ、テニスコート、バスケットコート、パターゴルフ場、相撲場、野外円形劇場などがある。ここの和室での宿泊も廉価。
つがる地球村の近くには、おらほの湯という日帰り入浴施設もあるよ。


■青森紀行(38) つがる-森田の北。
<pho1は木造-カルコ、 pho2は七里長浜、pho3はベンセ湿原と岩木山>
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■森田の北には、木造、稲垣、車力の旧町村がある。このエリアは、道が縦横に走り巡らされている鯵ヶ沢から津軽半島への短絡路でもある。
木造は木造駅・遮光器土偶モニュメント、ベンセ湿原、鰺ヶ沢の川尻から十三湖近くまで延びる七里長浜、復元した縄文時代の竪穴式住居で当時の暮らしも再現した縄文住居展示資料館カルコ、樹木の化石が見られる最終氷河期埋没林などがある。遮光器土偶モニュメントは電車が入る度に目が光る。ベンセ湿原にはニッコウキスゲ、ノハナショウブの大群落がある。木造で行なわれる馬市まつりは奇祭。馬ねぶたが町中を練り歩き、最後に馬に火が放たれる。
稲垣は日本の温泉百選にも選ばれている稲垣温泉がある。
十三湖畔の車力には、朱塗りの鳥居が幾重にも連なるちょっと特異な高山稲荷、薬湯や泡風呂、打たせ湯など多彩なお風呂がそろうしゃりき温泉、アメリカの貨物船が遭難した際、これを救ったことに由来するチェスボロー記念公園がある。


■青森紀行(39) 鯵ヶ沢。
<pho1は海の駅わんど、 pho2は種里城跡、pho3はくろくまの滝>
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■鯵ヶ沢は、文字通り漁港の町。町の中心部、海岸近くには海の駅わんど、鰺ヶ沢相撲館、高原エリアには、長平青少年旅行村、鯵ケ沢スキー場、そして町の南・白神エリアには種里城跡、ミニ白神遊歩道、くろくまの滝などがある。
海の駅わんどは、海産物直売所や津軽地方の土産品販売所などがある観光施設。
鰺ヶ沢相撲館は、海の駅わんどの2階にあって、舞の海や地元出身の力士を紹介している。
長平青少年旅行村には、バンガロー、ログハウスもある。
鯵ケ沢スキー場は岩木山の北斜面にある3kmのロングコースを持つスキー場。
種里城跡は津軽藩の初代藩主大浦光信が築いた城の跡地。
ミニ白神遊歩道は、案内所で白神山地の入山許可証が発行されている。
くろくまの滝は、日本の滝百選にも選ばれている高さ85m、幅15mの滝。とてもいい。


■青森紀行(40) 深浦1。
<pho1は千畳敷海岸、 pho2は風合瀬の海岸、pho3は行合崎>
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■深浦は西津軽の中心だし、歴史もあるので3つに分ける。鯵ヶ沢方面から南下する場合、町の中心部に着くまでに、北金ヶ沢の大公孫樹、千畳敷海岸、道の駅ふかうらかそせいか焼き村、行合崎などのポイントや景勝地が続く。
北金ヶ沢にある大公孫樹は、気根の垂れ下がった大樹。
千畳敷海岸は、大戸瀬崎という岬になっていて、約200年前の地震による隆起海岸。岩の隙間から潮が噴き上げる箇所もある。兜岩というのもある。
その先、風合瀬という素敵な名前の地に道の駅ふかうらがあり、愛称通りの地元で獲れたイカ焼きを販売。食事処などもある。
轟木、追良瀬というところを過ぎ、国道から少し海に向った小さな岬は、景色のいい行合崎で、キャンプ場もある。
行合崎から南下して、海に大岩が見えてくれば深浦の中心部である。


■青森紀行(41) 深浦2。
<pho1は日本海の漁火、 pho2はふかうら文学館、pho3は円覚寺>
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■深浦の中心部には、深浦町歴史民俗資料館、太宰の宿・ふかうら文学館、深浦町フィットネスプラザ「ゆとり」、円覚寺、岡崎夕陽展望所などがある。
中心部にあるのんびりした風情の五能線深浦駅にも寄ってみたい。
役場近くにある歴史民俗資料館には北前船の模型なども展示されている。
少しわかりにくいが、山の手には茶褐色の塩化物泉が湧く日帰り入浴施設フィットネスプラザゆとりがある。
旧道にあるふかうら文学館は太宰が泊まった宿。2階の道路に面した部屋に宿泊した。館内では書簡などの資料を展示している。かつてはこの宿の近くまで海辺だった。
円覚寺には坂上田村麻呂の掛仏、聖徳太子作の十一面観音がある。
町の南側、海を見下ろす高台に岡崎夕陽展望所がある。


■青森紀行(42) 深浦3。
<pho1は黄金崎灯台、 pho2は不老ふ死温泉、pho3はウェスパ椿山>
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■深浦の中心部から国道101号線を南に走ると、大きな岬に至る。艫作崎もしくは黄金崎といって、海賊の隠し財宝の伝説がある。
むかしは、この道ではなく、円覚寺付近から山の方に走る中山峠越えの山道、県道192号線が大間越街道だったらしい。この道は時間的には短絡路にはならない。
岬の突端で艫作駅があり、その少し北側にある踏切を海に向かって真っ直ぐ降りて行くと、灯台のすぐ下に黄金崎不老ふ死温泉がある。風力発電の風車も回っている。こちらは本館で、坂道の途中に旧館がある。こちらにも海を眺める浴場がある。むかしはこの建物だけの営業だった。不老ふ死温泉のひらがなの「ふ」は同じ文字を使用するのは縁起が悪いということから。
ここは波打ち際にあるひょうたん型(かつては円形だった)の混浴露天風呂で有名。赤い色をした鉄泉の湧くその湯船の隣に、婦人専用もある。
露天風呂のすぐ北側、宿の真下には風情のある小さな漁港がある。
不老ふ死温泉から国道に戻らないで、南に向かう道を走るとウェスパ椿山がある。ここは、欧風のコテージが立ち並び、レストラン、ガラス工房、物産館、昆虫館、展望所など広い敷地内にある。海辺の高台には日帰り入浴施設がある。
その南にあるみちのく温泉は、直径約22m、35t程の水車が目印で、敷地内には五能線の鉄路近くにヒバの露天風呂がある。


■青森紀行(43) 岩崎。
<pho1は日本キャニオン、 pho2は青池>
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■黄金崎を過ぎて、旧岩崎村に入ると、沢辺の駅があり、下って行くと、件の県道192号線分岐が左手にあり、旧岩崎の中心地に入る。踏切を渡るとすぐに、西目屋村への県道28号線・白神ライン入口になる。
国道をそのまま南に走ると、少し入った高台にサンタランド白神がある。
サンタランド白神は、フィンランドのラヌア郡と姉妹都市の関係にあるリゾート施設。広い敷地内にログコテージ、和風別荘、レストラン、物産館などが点在する。
海沿いを走って、さらに国道を南に下ると、臨時駅の五能線十二湖駅があり、ここから十二湖へは2kmほど山の方に向う。
十二湖は、白神山地西麓、大小33の湖沼群である。大崩から眺めるとその内12の湖が見えるため、この名称が付けられた。
かなり以前、付け焼き刃の旅行家が観光関係の会合で「十二湖に来たのですが、アラちょっと印象が違ったんです。アッそうか、湖がひとつ少ない。私、十三湖と間違えたんだわ」というような発言をして聴衆の顰蹙を買ったことがあるが、全くのいい加減で、十二湖も12の湖ではなく、十三湖はひとつの大きな潟であり、全く13という数の湖でなく「とさ」湖なのであった。
途中日本キャニオンの一部が東側に見える。日本キャニオンは浸食崩壊によって山の斜面の白い岩肌がむき出しになっている。キャニオンという名称はかなり大袈裟。
道の最奥にあるのがビジターセンターでこのエリアの地図や情報が入手できる。
森の中に散策路が続き、青池など美しい湖沼が連続する。
森の中にあるリフレッシュ村での滞在もいい。フィンランド式サウナ、食器や調理器具、冷蔵庫なども完備したログハウスなどがある。
十二湖から国道101号線に戻り、さらに南下したところにある大間越ロマンの里オートキャンプ場は、海水浴場もあるキャンプ場で、オートサイトは全区画水道・流し台、野外炉付き。海を見渡せる高台もある。


■青森紀行(44) 白神山地、西目屋。
<pho1は白神山地、 pho2は暗門の滝第一の滝、pho3はブナの里白神館>
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■大間越ロマンの里の先は秋田県に入る。こちらについては後日「秋田紀行」で触れる。そこで、ロマンの里から引き返して、旧岩崎村中心部まで戻り、県道28号を東に向う。この道は白神ラインともよばれる、途中少しタイトな道。中間地点で鯵ヶ沢町のくろくまの滝からの道が合流してくる。このくろくまの滝方面も石が敷きつめられたような道。
この西目屋はやはり世界自然遺産白神山地で有名。この白神ラインを走って行くと、アクアグリーンビレッジANMONに着く。ここはキャンプ場で、山と清流に囲まれた環境。センターハウスには温泉もあり、暗門の滝遊歩道は往復2時間。下から高さ26mの第三の滝、37mの第二の滝、42mの第一の滝と続いている。
ANMONから走った町中の県道沿いには、白神の自然や地勢や動植物など、大型スクリーンで紹介、解説しているビジターセンターがある。また、地元の野菜やネマガリタケなどの山菜、茸類が売られている物産センターBeechにしめやもある。
元校舎を改造したグリーンパークもりのいずみは、自炊しながらの湯治宿泊が可能。
ブナの里白神館は1994年に開業した白神の湯という温泉宿泊施設。食塩泉が湧き、併設された日帰り入浴施設はクアハウス的浴場になって、泡風呂・打たせ湯・寝湯などの浴槽がある。サウナやジャグジー付きの浴室からは岩木山も眺められる。


■青森紀行(45) 相馬。
<pho1は星の宿白鳥座、 pho2は星の宿白鳥座露天風呂>
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■相馬には、星と森のロマントピアそうまがある。ここには、ロマントピアスキー場・室内温水プール・パターゴルフ・森林学習館・天文台・温泉付きのコテージなどのある施設の宿泊施設・星の宿白鳥座もあって、岩木山が一望できる温泉露天風呂には食塩泉が湧く。


■青森紀行(46) 岩木山1。
<pho1は岩木山、 pho2は岩木山神社、pho3は津軽岩木スカイライン>
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■弘前市の西に聳え、市民から「お岩木やま」と呼ばれ親しまれている標高1625mの岩木山は、津軽富士とも称されている秀麗な山。その山麓には観光りんご園が広がる。奥の日光とも称される立派な社殿の岩木山神社は、宝亀11(780)年創建の古社で、津軽山岳信仰の中心。岩木山神社を出発し、世界一の桜並木を通って嶽温泉まで続く全長約8kmの東北自然歩道も敷かれている。県道3号沿いにはオオヤマザクラなど約6500本が総延長20kmに渡って続く世界一長い桜並木がある。津軽岩木スカイラインは岩木山の8合目までのつづら折りのドライブコース。ここからリフト、登山で標高1625mの頂上に容易にアプローチする。岩木山は成層火山らしく周回道路がある。


■青森紀行(47) 岩木山2温泉。
<pho1は三本柳温泉、pho2は嶽温泉、pho3は高原の宿山楽のこけしを象った湯船>
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■岩木山周辺には、岩木山神社の前に軒を連ねる百沢温泉、田園に囲まれた、のどかな一軒宿の三本柳温泉、藩政時代から湯治場として栄えていた嶽温泉、民宿の一軒宿羽黒温泉、素朴な湯治場のムードが色濃い湯段温泉など5ヶ所の温泉がある。
それぞれに趣や泉質が異なっているが、多くが岩木山の山姿を望むことができる眺望のいい温泉で、登山の拠点として古くから親しまれている。この辺りのリンゴ畑も津軽ならではの風景。リンゴの花が咲く5月中旬や、真っ赤な実がたわわに実る9月下旬頃の岩木山周辺の眺めは見事なものになる。
弘前市街地から鯵ヶ沢方面に県道3号線を西に向かって走りはじめると、観光りんご園を過ぎて、最初に百沢温泉に着く。ここは、岩木山神社を取り巻くように宿が点在し、古くから参拝客に親しまれている温泉。含重炭酸土類弱食塩泉は皮膚病によく効く。すぐ近くには桜の名所・桜林公園、百沢スキー場がある。ここは岩木山への夏の登山口になっている。
百沢温泉のすぐ南に三本柳温泉がある。ここは開湯170年の一軒宿。自噴45度の食塩石膏泉は源泉のまま石造りの浴槽に流れ込んでいるので、腰痛・筋肉痛に特に効果がある。
百沢温泉からさらに西に向かうと7kmほどで嶽温泉がある。途中には世界一の桜並木があり、この辺で標高は480m。
嶽温泉の発見は320年前にさかのぼる。含土類酸性硫化水素泉が湧いている。嶽ホテル、縄文人の宿、高原の宿山楽、山のホテル、小島旅館、嶽ホテル、高原の宿山楽、あすなろ荘、ゆだんの宿、民宿ぶなこなどがある。食事処マタギ亭の名物マタギ飯が有名。県道がバイパスになっていて、温泉街は宿泊客・観光客がそぞろ歩けてとてもいい雰囲気になっている。シーズンの嶽きみ=玉蜀黍が美味しい。
その先、津軽岩木スカイライン入口近くにある羽黒温泉は山菜料理で知られる一軒宿の民宿。建物の北側に手造りの露天風呂がある。
また県道から少し南に入った湯段温泉は、良く温まる含塩化土類食塩泉が湧き、浴用で中風に、飲用で胃腸病に効能がある。現在、宿が4軒ほどある。周囲は豊かな自然林に囲まれた閑静な環境。戦国時代、柴田勝家の一族が落ち延びて、享保9年(1742)に開湯されたという。湯段温泉の先には落差40mの名瀑のある黒滝渓流がある。


■青森紀行(48) 弘前1。弘前公園
<pho1は天守閣、 pho2は夜桜風景、pho3は菊人形まつり>
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■弘前公園は城下町弘前のシンボルである。
三重の水壕に囲まれた、広さ約49haという大きい公園内にある天守閣や城門は、380年以上の歴史を誇る重要文化財にもなっている。
さくらまつりの頃は、夜にはライトアップされ、県外の観光客も多いが、何よりも市民が集う。
かつて5000本の桜の木、といわれていたが、数えてみると2600本だったとか、地球温暖化でかつては丁度ゴールデンウィークのときが満開だったが、開花時期が前にずれたため、開花を遅らせようと根元に雪を積むなどのことも試みられた。
弘前城は津軽地方を統一した藩祖・為信が造成を計画し、2代信枚が慶長16(1611)年に築城した。東北地方では唯一、当時の天守が現存する。
本丸に建つ天守閣では、弘前城史料館として藩祖・津軽為信公の画像や愛用品、津軽藩に関する資料を展示している。三の丸の一角に植物園もある。
なお、秋には菊人形まつり、冬には雪燈籠まつりが開催され、夜間にはミニカマクラが並ぶ。


■青森紀行(49) 弘前2。観光地
<pho1は石場家住宅、 pho2は藤田記念庭園、pho3は最勝院の五重塔>
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■城下町・弘前の市街地には、桜の名所で もある弘前城を中心に藩政時代の屋敷が残り、明治期に建てられた弘前学院外人宣教師館、旧東奥義塾外人教師館、青森銀行記念館 旧国立第五十九銀行本店、旧弘前市立図書館、日本キリスト教団弘前教会、弘前カトリック教会、弘前昇天教会、一戸時計店時計台など洋風建築物が数多く見られる。
他に、旧伊東家、石場家住宅、旧梅田家、旧岩田家など武家屋敷や商家の伝統的建造物群保存地区もある。
また、池泉回遊式庭園の藤田記念庭園、津軽家の菩提寺長勝寺、五重塔のある最勝院なども名所になっている。


■青森紀行(50) 弘前2。ねぷた祭り
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■<pho1・2は弘前ねぷたまつり、pho3は津軽藩ねぷた村>
青森県には夏の時期、意外に知られていないが、ねぶた祭りが各地で行なわれている。
よく知られている青森、弘前、五所川原、黒石の他、
・平内・大湊・田名部・東通・脇野沢・川内・佐井・大畑・風間浦・大間・横浜・今別・蟹田・三厩・浪岡・柏・森田・鶴田・車力・木造・中里・金木・市浦・小泊・鯵ヶ沢・深浦・岩崎・藤崎・板柳・岩木・相馬・平賀・田舎舘・尾上・常盤・大鰐・碇ヶ関など、津軽地方のほぼ全域にある。
弘前ねぷたは、青森市のねぶたと異なり、大型の扇ねぷたの表に勇壮な武者絵、裏には美人絵が描かれている。
弘前公園の近くには、津軽藩ねぷた村がある。津軽藩の御蔵を改装した館内に、ねぷたを展示している。他に、津軽三味線の生演奏、津軽の民芸品の製作実演なども行なっている。


■青森紀行(51) 黒石1。
<pho1は中町こみせ通り、 pho2は中野紅葉山、pho3は津軽伝承工芸館>
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■黒石市には、日本の道100選の中町こみせ通り、こみせ美術館・西谷家、津軽黒石こみせ駅、詩人、劇作家、社会運動家であった秋田雨雀記念館、りんご史料館、黒石観光りんご園などの見学地がある。
黒石市では毎年2月に「マッコ市」が開催されている。旧正月に、大売り出しをして、マッコを買い物客にあげるというもの。マッコは「お年玉」のこと。かつては旧正月の行事だった。年によって平日になるため出勤前の早朝に行われた。今は、2月の第1日曜日の早朝に行われ、周辺の市町村からも訪れる。こういう行事は各地で開催すれば楽しい町興こしになりそうである。 黒石郊外の落合温泉付近には、紅葉の名所である中野紅葉山、津軽こけし館、津軽伝承工芸館があり、落合温泉から八甲田方面への国道394号線と十和田湖方面への国道102号線が分岐する。国道102号線を進むと、浅瀬石川ダムの畔に道の駅虹の湖がある。その先、青荷温泉方面への道に入ると、 高原ムード満点の雷山高原があり、その先に谷間にひっそりとランプの宿・青荷温泉が佇んでいる。
黒石のイベントは黒石よされ、黒石ねぷた祭り、黒石こみせまつり、黒石花火大会、大川原火流しなど。


■青森紀行(52) 黒石2。温泉
<pho1は落合温泉、 pho2は板留温泉、pho3は青荷温泉>
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■黒石温泉郷は黒石市南郊外、八甲田山系から流れ出す清らかな浅瀬石川沿いに連続する6つの温泉と、ランプが灯る深山の一軒宿、レジャー施設を兼ねた新しい温泉からなる。
湯治場風情が残る温湯温泉をはじめ、黒石の奥座敷とも呼ばれている落合温泉、岩木山が遠望できる板留温泉、ブナ林に囲まれた露天風呂が名物の温川温泉など、それぞれに趣深い温泉がそろっている。
いずれの温泉地でも山の幸や川の幸を味わうことができ、素朴な山里料理も楽しみの一つ。
東北道の黒石ICから十和田湖方面に走って5kmほどで長寿温泉に着く。単純泉の湧く家庭的な宿だ。
そして温湯温泉は、黒石温泉郷の西の玄関口にあたる温泉で、大きな共同浴場・鶴の湯を取り囲むように温泉街を形成している。温湯温泉は400年以上前、鶴が湯あみをしていることで発見されたといわれている。泉質は含芒硝食塩泉で無色透明のさっぱりとした湯が心地よい。客舎は長期滞在者向けのもの。ここは津軽こけし発祥の地でもあり、こけし工房が多い。
落合温泉は、温湯温泉から川沿いに1kmほど遡ったところにある。浅瀬石川と中野川の合流地点にあるため落合という名があり、この温泉郷随一の賑いをみせる。昭和6年の開湯で、地内に津軽こけし館と、レストランも併設した新築の津軽伝承工芸館がある。
落合温泉の対岸にあるのが板留温泉で、浅瀬石川に沿って温泉街を形成し、静かで、のんびりとした環境は温泉保養にぴったり。300年の歴史があり、かつて川に湧く湯を板を使って留めたとことに由来してこの名がある。今は、温泉の上流にはダムの堰堤が見える。泉質は含芒硝食塩泉で源泉の温度は少々熱め。湯冷めしにくく、筋肉痛や肩凝りなどによく効く。無色透明のクセのない湯は万人向け。岩木山の眺望もいい。
国道102号線に戻り、浅瀬石川ダムの虹の湖沿いを走ると途中に青荷温泉への入口がある。湧水・百薬の清水処を過ぎ、雷山高原を見ながら谷あいに下ると青荷温泉に着く。ここは八甲田連峰から連なる山々に抱かれた山峡の一軒宿で、歌人の丹羽洋岳が昭和4年に開湯。現在でも明かりはランプの灯だ。渓流のそばに小屋掛けの半露天風呂がある。
再び国道102号線に戻って十和田湖方面に走ると、虹の湖温泉がある。さらにその上流川にあるのが温川温泉。ブナ林に囲まれた自然味豊かな一軒宿の温川山荘で、「宮本武蔵」の執筆者として有名な文豪・吉川英治ゆかりの地でもあり、敷地内には文学碑が立っている。木立の中の露天風呂も人気だ。
なお平賀町域になるが、いわなの村温泉はオートキャンプ場でバンガロー、日帰り入浴施設がある。


■青森紀行(53) 黒石周辺。
<pho1は猿賀公園、 pho2は盛美園、pho3はねぷた展示館>
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■黒石市周辺の町村。
○田舎館村は、道の駅「いなかだて」弥生の里が立派。レジャー施設もある。
垂柳遺跡に関する資料を展示している田舎館村民俗資料館、城に似た外観の田舎館村文化会館がある高さ2mを超す日本一のジャンボおにぎり作りが行なわれるときわいきいきまつりが有名。
○藤崎町は鎌倉時代に藤崎へ逃げ延びた5代執権・北条時頼と唐糸御前に由来する唐糸御前史跡公園がある。他にアイリスガーデン花泉がある。
○尾上町にある猿賀公園はドウダンツツジ初夏に咲く。尾上町農村環境改善センター「さるか荘」もある。他に、フラワーガーデンを併設したフラワーランド「憩いの湯」がある。廻遊式庭園の盛美園は国指定名勝。盛美園と盛秀園に隣接した猿賀公園の中にあるのは複合観光施設四季の蔵もてなしのロマン館。庭園、生垣迷路、親水公園が整備され、猿賀神社まで遊歩道が続いている。
○平賀町には平賀町ねぷた展示館、白岩森林公園、渾神の清水、志賀坊森林公園、いわなの村がある。
いわなの村は、釣り堀や温泉施設、バンガロー、宿泊施設などがある楽しい総合レジャー施設。孔雀もいた。村長がユニーク。
またりんごを掲げた観音を屋上に戴く南田温泉ホテルアップルランドもある。
なお黒石温泉郷の中にあるような温川温泉温川山荘は平賀町の町域。ここは「宮本武蔵」の作者吉川英治ゆかりの地。


■青森紀行(54) 大鰐。
<pho1は大鰐温泉街、 pho2は大鰐高原、pho3はおおわに山荘>
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■大鰐温泉は、建久年間(1190-98年)に東国を行脚していた唐の僧・円智上人が岩木川支流の平川のほとりに湧いている湯を発見したとも、慶長年間(1596-1614年)に津軽藩祖為信が夢のお告げで発見したとも伝えられる。かつては川の南側を大鰐温泉、北側を蔵館温泉とも称し、この2地区を区別していた時代もある。津軽藩3代信義がこの地を鷹狩り場にして以来、藩政時代には湯治場として賑わい、明治時代に入ると次第に温泉街としての形を整え、以来療養や農閑期の休養の場として親しまれた。特に明治28年、奥羽本線の大鰐駅が開業してから、花街としても栄えた。大鰐温泉は青森県内有数規模のスキー場もあり、冬も賑わう湯の町。
泉質は含石膏食塩泉。宿は大鰐地区を中心に、蔵館地区とスキー場のゲレンデ付近の3ブロックに分かれる。一般旅館の他、国民宿舎、リゾートホテル、高級旅館をはじめ、湯治場の名残を残す素朴な客舎、民宿などが広いエリアに点在する。また萩乃湯・若松会館・山吹湯・羽黒湯・茶臼湯・青柳会館・大湯会館・寿乃湯の8ヶ所の共同浴場も温泉街のあちらこちらにある。なお虹貝川上流の早瀬野地区にミニ独立国ひばの国があり、ログハウスの迎賓館でも宿泊できる。
ミニ独立国ひばの国には、ログハウスでできた「迎賓館」がある。他に、阿闍羅山麓にあじゃらの森キャンプ場、国民宿舎おおわに山荘、大鰐温泉街の裏手に茶臼山公園俳句の小径もある。


■青森紀行(55) 碇ヶ関。
<pho1は津軽関の庄、 pho2は湯ノ沢温泉、pho3は古遠部温泉の浴場>
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■碇ヶ関は、津軽藩と秋田県の境界線に設置された関所を復元した碇ヶ関御関所がある。
また、津軽藩の関所をイメージして作られた道の駅いかりがせき津軽「関の庄」には温泉もある。
他に、碇ヶ関温泉、3つの宿からなる湯ノ沢温泉、一軒宿の古遠部温泉、日帰り温泉施設たけのこの里などの温泉地がある。


■青森紀行(56) 十和田湖。
<pho1は空からの十和田湖、 pho2・3は瞰湖台からの中海>
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■十和田湖は語るにいろいろありすぎる。


■青森紀行(57) 十和田湖本文。
■「十和田湖は語るにいろいろありすぎる」と(56)に書いて、何も本文を書かなかった。これはいけないということで、本文の追加。
十和田湖は、湖面の標高400mで、複式火山の跡にできた湖である。青森県十和田市と秋田県小坂町に属しているが、圧倒的に青森県の観光地であるイメージが強い。「何してるの秋田県」とはよく言われることだが、アプローチからしても秋田側からは不利である。
青森・秋田の県境もある中心地の休屋は、湖畔で最も賑わう場所。ビジターセンター、十和田科学博物館の観光施設、日本武尊が祀られている十和田神社、遊覧船発着所、食事処、土産店、宿泊施設などが並ぶ。
湖畔を歩いていく御前ヶ浜には十和田湖のシンボル・高村光太郎作の乙女の像が立つ。もっとも像は「乙女」とは似ても似つかぬ円熟の裸婦像だが。
十和田湖一周ドライブとしては、休屋から左回りに回ると、中海を見下ろす絶景ポイントの瞰湖台、レストラン・オートキャンプ場・アスレチック・巨大迷路・入浴施設・学習館・バラ園などのある花鳥渓谷、奥入瀬への入口である子の口、国道102号バイパス入口、湖真北の標高1011mの御鼻部山展望台、湯ノ沢峠を回り込むと西岸に大川岱、発荷峠への上り口、そして休屋へと戻る。
ここでは、十和田湖湖水まつり、十和田湖国境祭、十和田湖冬物語のイベントが開催される。


■青森紀行(58) 奥入瀬。
<pho1は銚子大滝、 pho2は春紅葉のころの渓流、pho3は阿修羅の流れ付近>
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■奥入瀬も、実は語るにいろいろありすぎる。
奥入瀬渓流の遊歩道は、一般には下流から上流に歩くのがいいといわれている。そちらの方が景色をよく見ることができるから。これは、海岸を走る際、右回りに走る方が、海が見えやすいというのと同じことだ。
さて、奥入瀬渓流だが、これは十和田湖の子ノ口から十和田湖温泉郷の入口・蔦川と合流する約14kmの流れ。観光放流のため、夜間は流れを止めていることは意外に知られていない。
途中には、銚子大滝、玉簾ノ滝、双白髪の滝、白糸の滝、白絹の滝、不老の滝、九段の滝、千筋の滝、雲井の滝、白布の滝などといったいくつもの滝の他、屏風岩、阿修羅の流れ、三乱ノ流れ、女盗賊「鬼神のお松」伝説がある石ヶ戸と名付けられたポイントもある。下流付近には、奥入瀬渓流館、奥入瀬湧水館、おいらせ渓流観光センターがある。


■青森紀行(59) 十和田湖温泉郷。
<pho1は十和田湖温泉案内板、 pho2は市民の家浴場、pho3は奥入瀬渓流温泉ホテルの前にある足湯>
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■十和田湖温泉郷は、八甲田連峰を源流とする蔦川と、東北を代表する観光ポイントの十和田湖から流れ出る奥入瀬川が合流する焼山地区にある温泉郷。源泉は12kmのところにある湯量豊富な猿倉温泉から57~68度の含石膏硫化水素泉を引湯している。
十和田湖温泉郷へのアクセスは、青森市方面からゴールドライン・国道103号線で八甲田・傘松峠を越える。小坂・鹿角方面からは発荷峠・十和田湖を経由、奥入瀬渓流を下る。また十和田市方面からは国道102号線を通って、というふうに3方向からの合流点にあり、逆にこれらの観光地への宿泊拠点として好位置にある。
奥入瀬渓流の最下部にある渓流館・湧水館、観光センターなどの観光施設も国道102号線沿いに数多く建ち並び、観光地らしい賑やかな雰囲気がある。その中に、北欧風のリゾートフルなホテルが2軒ある。それぞれ廊下で結ばれている。十和田橋から八甲田方面に曲ってすぐのところにもう1軒がある。この3軒はいずれも同一経営である高台のおいらせ温泉・谷地温泉への入浴も案内されている。
十和田湖温泉郷の中心部ともいえる高台には、十和田市の市民の家がある。ここは、観光協会も兼ねている日帰り入浴施設・簡易宿泊所。サウナ付の近代的な浴場には3つの浴槽があり、刺激の少ない無色透明の単純泉が引かれている。地元客だけでなく観光客からも好評だ。
十和田湖温泉郷周辺には、スキー場のある広い通りから下部に向かって、宿泊施設・スナック・カラオケ・居酒屋などが集まっている。桂月橋の先にも民宿と公共宿が1軒ずつある。他にも、奥入瀬渓流温泉、焼山温泉がある。


■青森紀行(60) 八甲田連峰南側の温泉。
<pho1は蔦温泉、 pho2は猿倉温泉、pho3は谷地温泉>
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■十和田湖温泉郷の最後のブロックである八甲田連峰南側方面の蔦・谷地・猿倉温泉は焼山地区から国道103号線を上って行き、それぞれ5km、11km、12kmで到着する。
○蔦温泉は開湯870年という長い歴史があり、大正時代建築の情緒ある本館に加えて、新館も増築された一軒宿。創傷・術後の後遺症に卓効の無色透明の単純泉が総ヒバ造りの浴室に湧く。風呂の浴槽が源泉の上にあるのもひとつの特徴。吉田拓郎の歌う「旅の宿」のイメージはここである。明治時代の紀行作家・大町桂月がここを気に入り、晩年に定住した宿としても知られる。桂月の墓は道路向かいにあり、胸像も隣接している。蔦温泉の北側には「沼めぐりの小路」コースと「野鳥の小路」がある。
○谷地温泉は、開湯400年以上の歴史がある素朴な山小屋風の一軒宿。素朴な山小屋風の一軒宿で、登山やハイキングの拠点に最適だ。総ヒバ造りの湯小屋には38度の温めの湯と42度の白濁の湯舟があり、交互に入浴すると皮膚病・胃腸病に効果大。浴槽は底がスノコになっていて、隙間から湯が湧き出している。宿は湯治場的雰囲気。ここから高田大岳への登山もできる。
敷地のすぐ前にはミズバショウの群落が見られる谷地湿原が広がる。谷地湿原は標高800mの薬師池を回る500mと2kmのコースがある。
○猿倉温泉は、校舎を思わせる本館とロッジ風三角屋根の新館からなる一軒宿。硫黄泉で湯量は八甲田山麓一を誇る。男女別の露天風呂からの眺めもいい。宿の前で湧水が汲める。
猿倉温泉の先、青森市との境になっている傘松峠の手前には、睡蓮沼がある。


■青森紀行(61) 十和田市。
<pho1は道の駅奥入瀬、 pho2は新渡戸記念館、pho3は道の駅十和田>
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■奥入瀬地区から国道102号線を十和田市街地方面に向う。
途中に道の駅奥入瀬ろまんパークがある。敷地内に十和田湖牛のステーキが味わえるレストラン、地ビールレストランがある。
十和田市街地に入ると、日本の道100選の官庁街通り・駒街道が1.1km続き、馬のオブジェの他、155本の桜、167本の松が並ぶ。ここで十和田市秋まつりも開催される。
十和田市は、かつて陸軍の軍馬が飼育されていて、獣医師も多くいた。馬肉料理も有名。
市内には、この地の開拓で知られる新渡戸記念館、馬の歴史や文化を解説する称徳館、体験施設の鯉艸郷などがある。


■青森紀行(62) 十和田市周辺。
<pho1は道の駅七戸の馬像、 pho2は新郷村のキリストの墓、pho3は新郷温泉館の露天風呂>
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■十和田市周辺の町村。
七戸町
十和田市から国道4号線で北に向かった七戸町は、美術館、絵馬館のある道の駅しちのへ、南部政長が築城した史跡七戸城跡、ヒナコウモリ繁殖地であえる天間舘神社、東八甲田家族旅行村がある。山車が練り歩き、けんか太鼓が有名なしちのへ秋まつり、天王神社境内での天王つつじ祭が開催される。
六戸町
十和田市から国道45号線で東に走ると六戸町がある。町内には山桜が咲く舘野公園、郷土資料館、フラワーガーデンがある。古牧温泉の日本カッパ龍神祭り、メイプルタウンフェスタがイベント。
五戸町
十和田市から国道4号線を南下すると、五戸町がある。江戸時代の武家屋敷である旧圓子家武家居宅、江渡家住宅、五戸旧庁舎を復元したひばり野スポーツ交流センター、花見客で賑わう小渡平公園、歴史みらいパーク、ふれあい体験の郷がある。町内には五戸まきば温泉、倉石温泉がある。ケトバシまつりが開催される。
新郷村
五戸町の国道4号線から分岐して国道454号線を十和田湖の方に走ると新郷村がある。ここには、
道の駅しんごう間木の平グリーンパーク、かつらな峡、キリストの里、大石神ピラミッド、新郷温泉がある。
福地村
国道4号線をさらに南下して、八戸へ向かう国道104号線を走ると福地村。ここには、健康増進施設バーデハウスふくち、宿泊棟アヴァンセふくちがある。地域内には野鳥の生息するうぐいすの森公園、福地ふれあい公園、バーデパーク内にあるふれあい体験農園、鎌倉時代創建・曹洞宗の名刹白華山法光寺がある。
名川町
十和田市から国道4号線を南下、八戸への国道104号線分岐は名川町。ここには、美術展示館や珈琲館、茶室がある南部名久井焼見学院窯、名川センターハウス、農産物直売施設名川チェリーセンター、名川チェリリン村、体験学習施設名川ドライフラワーセンター、りんごとぶどうのもぎとりが出来る観光果樹がある。
南部町
名川町から国道4号線を南下するとすぐに南部町に着く。南部町には長谷ぼたん園、南部利康霊屋、
農産物直売所なんぶふるさと物産館がある。町特産品の食用菊の和菓子・阿房宮の里は有名。
三戸町
南部町のすぐ南には、三戸町がある。桜の名所城山公園、道の駅さんのへ、町の西部十和田湖への途中に迷ヶ平国設野営場、迷ヶ平自然休養林がある。山車が練り歩くさんのへ秋まつりが催される。
田子町
三戸町から国道104号線を十和田湖方面に走るとニンニクの町・田子がある。町域には田子町ガーリックセンター、タプコプ創遊村、創遊村229スキーランド、ヤマツツジが自生する大黒森、みろくの滝がある。


■青森紀行(63) 八戸1。
<pho1は八戸市街地上空、 pho2は櫛引八幡宮本殿、pho3は八戸屋台村>
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■八戸市街地の中心は八戸線本八戸駅近くにある。
この本八戸駅は、1971年にこの名称になったもので、それまでは八戸駅であった。
現在の八戸駅は東北本線知内駅が改称したもので、いまでも市中心部とは離れた場所にある。東北本線をこの本八戸駅まで引っ張ってこなかった理由は、秋田県能代駅と同じような舟運によるものか?
この八戸駅の前には八戸地域地場産業振興センターユートリーがあり、三社大祭の山車が展示されている、また近くには国宝赤糸・国宝白糸威大鎧のある櫛引八幡宮がある。
また、本八戸への途中に、南部師行により築城された史跡根城の広場、八戸市博物館もある。
八戸城跡・現三八城公園、市役所のある中心地には、店舗、宿泊施設、飲食店が散在する。
八戸の郊外には、史跡是川遺跡の一角に八戸市縄文学習館、八戸公園がある。
また、八戸に隣接する南郷区には、道の駅なんごうカッコーの森エコーランドがある。敷地内には宿泊施設グリーンプラザなんごう、陸上競技場、バンガロー、屋内温水プール屋内運動場などがある。また、ここは南部ジャズサマーフェスティバルの会場にもなる。南郷は、ふじ、王林、ジョナゴールド、ブルーベリーなどの観光農園でも知られる。


■青森紀行(64) 八戸2。海岸部
<pho1は蕪島、 pho2は鮫角灯台、pho3は「道」の碑>
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■八戸市は、八戸シーガルブリッジ、海の駅のある海岸部も楽しい。
陸奥湊駅前朝市、八戸市営魚菜小売市場での買い物もさかん。
その先、八戸湾の切れる辺りにウミネコの繁殖地である蕪島がある。頂上の蕪嶋神社に上る石段の下にはウミネコの糞を避けるため傘が用意されている。
すぐそばに八戸市水産科学館マリエントが見える。岬を回り込むと葦毛崎展望台がある。
ここから大須賀海岸を下ると、白浜海水浴場、桜や紫陽花の咲くプレイピア白浜がある。園地は工大。この付近の高台に鮫角灯台が聳えている。またここは東山魁夷画伯の「道」のテーマになったことで、その碑がある。
その先の種差海岸にはアズマギク、ニッコウキスゲ、ハマナス、ハマギクなどが咲き、芝生園地が広がる。
この県道1号線・うみねこラインは階上で国道45号線に合流する。


■青森紀行(65) 八戸3。グルメと物産、まつり。
<pho1はいちご煮、 pho2はえんぶり、pho3は八戸三社大祭>
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■八戸はグルメの街でもある。イカの水揚げ全国1位。
寿司や刺身、いわし料理の他、郷土料理として、せんべい汁、そばかっけ、ひっつみ、ひえめし、いちご煮などが有名。最近は八戸ラーメンが人気。
物産としては、郷土玩具八幡馬や津軽塗、南部鉄器、つる細工など。
また、イベントは、豊年祈願の祭り八戸えんぶり、神輿海上渡御や祈願祭が行われる八戸港まつり、加賀美流騎馬打毬の開催され神輿渡御と山車も見事で300年近い伝統を誇る八戸三社大祭、八戸花火大会、八戸七夕まつりなどのまつりがある。


■青森紀行(66) 三沢。
<pho1は古牧温泉大岩風呂、 pho2は道の駅みさわ、pho3は寺山修司記念館>
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■三沢は基地の街である。英語のラジオ放送が流れるし、米人が普通に街を歩いているし、軍属Yナンバーが走る。
三沢駅の近くの古牧温泉渋沢公園には、日本一の大岩風呂が名物の古牧温泉、小川原湖民俗博物館、渋沢栄一・敬三が居住した旧渋沢邸、太郎カッパ神像のある岡本太郎記念公園、カッパ沼、茶室が、約22万坪の広大な敷地に広がる。
市域には、太平洋無着陸横断飛行の記録、当時の新聞資料、ミスビードル号の模型なども展示している三沢市歴史民俗資料館、寺山修司記念館、温泉浴場もある市民の森公園、先人記念館・旧会津藩士広澤安任住居が敷地内にある道の駅みさわ斗南藩記念観光村、国産初の旅客機YS-11などが展示されている青森県立三沢市航空科学館、世界初の太平洋無着陸横断飛行に成功した太平洋無着陸横断飛行記念の碑、などがある。
イベントとしては、マーチングバンドパレードのアメリカンデー、みさわ七夕まつり、航空祭などが開催される。


■青森紀行(67) 三沢周辺。
<pho1は氣比神社、 pho2はいちょう公園「自由の女神像」、pho3は道の駅おがわら湖>
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■○三沢市の南は下田。馬の守護神・お蒼前様で有名な氣比神社、イオン下田遊園地、カワヨグリーン牧場、ふれあい白鳥デーが開催される下田公園がある。
○下田の海側にある百石は、現在おいらせ町になっている。十和田湖からの奥入瀬川はここから太平洋に注いでいるというわけである。町内には故大山康晴十五世名人の大山将棋資料記念館、4分の1の大きさの「自由の女神像」が立っているいちょう公園がある。
○三沢市の北には、国内11番目に大きい小川原湖が広がる。ここは白鳥の飛来地として知られ、ウナギやワカサギ、シラウオが生息。ここで冬、ワカサギをたくさん釣ったことがある。コツは、餌をピクピク動かして、ツィと急に引き上げることである。
○小川原湖の西側には東北町がある。湖畔には、小川原湖ふれあい村、玉代・勝世姫像、町内には日本中央の碑保存館がある。また温泉施設も多く、上北温泉郷を形成している。夏には小川原湖花火大会が開催される。
○小川原湖の北にあるのは六ヶ所村。村内には、六ヶ所村立郷土館、鷹架野鳥の里公園、六ヶ所原燃PRセンター、馬門川観光公園、スパハウスろっかぽっかがある。風力発電の大風車が回る。


■青森紀行(68) 東通・尻屋崎。
<pho1は尻屋崎への道、 pho2は尻屋崎灯台と石碑>
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■東通村は、寒立馬で知られる尻屋崎の村。
夜、尻屋崎方面に向うと、突然現れるセメント工場の操業が異世界に誘う。
尻屋崎の道は一周できる。人を恐れない寒立馬は可愛い、そして可愛そう。
村内には、ヒバの大密林が立ち枯れて埋没したヒバ埋没林がある。


■青森紀行(69)。風間浦
<pho1は烏賊様レース、 pho2は海峡いさりび公園にある井上靖の文学碑、pho3はイカ釣り船>
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■むつ市から海沿いに大間町に向う。
途中、この国道279号線沿道には、幻の大間鉄道の遺構が残り、下風呂にも、駅の跡、封じ込められたトンネルなどが見られる。この詳細はウェブ上で「廃線レポート大間線」http://yamaiga.com/rail/ooma/main.htmlに紹介されている。
風間浦村の中心地は下風呂温泉。長谷旅館は井上靖の小説「海峡」の舞台になった。当時、海沿いであったここの風呂は、海側のバイパスで少し情緒が薄れた。温泉街には、白濁した硫黄泉の湧く共同浴場の新湯、大湯、活イカ備畜センターがある。活イカ備畜センターではユニークな烏賊様レースが開催される。海辺には海峡いさりび公園があり、井上靖の文学碑が建っている。
下風呂温泉から大間方面に走ると、途中、高台に日帰り入浴施設の桑畑温泉がある。晴れていれば、北海道を眺めながら国道279号線は大間に到着する。

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